広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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  • 掲載ニュース― NEWS ―

    今週の表紙
    初のYEG全国大会誘致が決定 / 大下 修司 氏
    NEWSなひと
    千田町にデジタル推進拠点 高度IT人材育成へ出向受け入れ / コードフォックス 進藤 史裕 社長
    中小企業の人手不足解消へ AI活用の勉強会を定期開催 / 学栄社 小野 学 社長
ニュース一覧
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グルメ&ナイト― GOURMET and NIGHT ―

話題のお店を取材!
本格炭火やきとりOGiYA / 尾木 健二 オーナー

住宅街にある焼き鳥店。備長炭で焼き上げる県産の地鶏をメインに扱い、来店客の多くが家族連れという。10月に開業5周年を迎えた。
「炭火の遠赤外線効果でじっくりと焼くことで、ガスや電気式の焼き器では味わえないふっくらとした食感に仕上がります。焼き鳥に欠かせないビールにも強いこだわりがあり、グラスを必ず手洗いして気泡の原因となる油汚れ落としを徹底したり、注ぎたての粗い泡を捨ててきめ細かい泡が楽しめる状態で提供するため、お酒が得意でない人からも飲みやすいと好評です」
 芽キャベツやプチトマト、スナップエンドウ、マスカットなど旬の野菜・果物を豚バラで巻く串料理をはじめ、日替わりの一品メニューも充実させるなど、常連客を飽きさせないように工夫を凝らす。
「接客も含め近隣の方に愛される店づくりを心掛け、有り難いことに週末はほぼ満席。好きが高じてまかないで振る舞う鶏パイタンラーメンも評判で、将来は専門店を開いてみたいですね」

    INFORMATION
  • ◆住所:西区南観音2-8-19
  • ◆電話:082-942-3242
  • ◆平均予算:4500円
  • ◆座席数:24席
  • ◆営業時間:午後5〜11時
  • ◆定休日:日曜
  • ※発行当時の情報となります。過去の記事につきましては、最新情報を掲載店さまにご確認ください。

スポーツ応援談― SPORTS TALK―

経営者が語るスポーツ「愛」
ユニティハウス / 猶崎 修平 社長

2025年シーズンから、ラグビーの中国電力レッドレグリオンズのオフィシャルパートナー(スポンサー)を務めることにしました。
 自分は学生時代からサッカーをしてきましたが、観戦するのはラグビーが大好き。きっかけは、小学生の頃に見たドラマ・スクールウォーズでした。高校時代には原作の小説「落ちこぼれ軍団の奇跡」にも手を伸ばしました。元日本代表の山口良治さんが不良少年たちを束ね、無名の弱小チームを全国優勝に導くノンフィクション。あの作品が日本のラグビー文化をつくったと言っても過言ではないのでは。
 その生徒の一人で日本代表監督を務めた平尾誠二さんも好きで「イメージとマネージ」など著書を何冊も読みました。
 ラグビーの魅力を挙げたら、正直切りがありません。試合後は敵味方ではなく、お互いの健闘を称え合う「ノーサイド」の精神や、選手たちの紳士たる姿勢、体の大きな人でも小さな人でも活躍できるスポーツの奥行きなど、独自の世界観があります。
 レッドレグリオンズから先日、サンウルブズ(スーパーラグビーに参戦していた日本チーム)で主将も経験したエドワード・カーク選手や、吉田橋蔵選手に来社していただきました。まさに2人ともナイスガイ。いまチームは、マツダスカイアクティブズ広島と同じディビジョン3に在籍。昇格を目指し頑張ってほしい。12月から始まるシーズンが楽しみです。

コラム― COLUMN ―

                                   
記者が注目する「こぼれ話」
建築と都市と歴史

ひろしま国際建築祭が10月4日に開幕した。11月30日まで58日間にわたり、福山と尾道の7会場を中心に繰り広げる。建築文化の発信などを目的に昨年設立した(財)神原・ツネイシ文化財団(神原勝成代表理事)が3年に一度、継続開催する。
 今年を初回とし、世界を舞台に活躍する建築家、未来を担う作家ら総勢23組に焦点を当てる。〝建築〟で未来の街づくりを提案し、こどもの感性を育み、地域の活性化を促すとともに、名建築を未来に継承する使命を掲げる。
 瀬戸内ならではの風景とともに歴史的な地域の建築物の魅力を再認識し、未来へつなぐ建築の力を地域の魅力に高めようとする意気込みが伝わってくる。
 会場の一つ。世界的に活躍する安藤忠雄氏が設計した尾道市立美術館では、建築界のノーベル賞といわれる「プリツカー建築賞」受賞建築家を紹介する企画展「ナイン・ヴィジョンズ ― 日本から世界へ 跳躍する9人の建築家」を開く。受賞者54人のうち日本は現在、米国と並ぶ8組9人と世界最多。日本古来の伝統や技術、思想や自然観などをバックボーンに、世界が認める建築の技術、心を研ぎ澄ましてきたのだろう。
 広島の街に「平和の軸線」を提唱。平和記念公園などを設計し、広島の復興と都市計画に功績を残した丹下健三をはじめ、槇文彦、安藤忠雄、妹島和世・西沢立衛SANAA、伊東豊雄、大竹市の下瀬美術館を設計した坂茂、磯崎新、広島市西消防署を設計した山本理顕の作品からどんなメッセージを受け取ることができるか。都市と建物のかかわりと息づかいに思いをめぐらす人々の感性を刺激する。都市、街角の姿が多くの人を呼び寄せ、訪れた人の記憶に深く刻み込まれる。
 常石造船(福山市)2代目社長の神原秀夫さんが1965年に建立した禅寺の神勝寺や禅と庭のミュージアムは緑、池、建物が織り成す風景が素晴らしい。紅葉のころを散策したい。ふくやま美術館、尾道の旧銀行支店を改修したまちなか文化交流館、志賀直哉が暮らした長屋に隣接し、築110年の茶園(別荘)を生かした文化交流施設LLOVE HOUSE、海運倉庫をリノベしたU2、旧共同住宅を宿泊できる複合施設にしたLOGを会場に多様なプログラムを展開。若手建築家の発想に心を動かされる。
 遣隋使・遣唐使の時代から文化・物流の大動脈だった瀬戸内海を臨む地域では風土や景観、伝統に呼応した名建築の数々が生まれてきた。そうした古建築と現代建築が集積し、響き合うことで建築文化への興味や関心も高まる。
 広島は駅一帯をはじめ再開発が進み、そこに何があったか思い出せないほど変貌を遂げている。2013年に始まった名建築を発掘・発信する県民参加型プロジェクト「ひろしまたてものがたりフェスタ」が今年も広島、呉を巡る。11月7、8、9、15、16日、特別公開やガイドツアーなど49プログラムを展開。見慣れた建築物の背後にある物語に思いをはせ、新たな光景を見ることができる。
「建築自体がアート作品で、未来への資産になる。開発オンリーではない、まちづくりが地域固有の魅力を生む。建築文化が集積する瀬戸内海地域から、新しい建築の在り方を提唱し、未来像を考えるきっかけになればうれしい」(建築祭事務局)。
 まずは足を運んでほしい。

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